ゲンジツ。

アディダスの広告を通じてジャーマン・テクノロジーに強い関心を抱いたももんが少年。
あれから二十余年が経過した今、彼はどうしているのか？

ドイツ留学を果たしドイツ系の企業で研究に没頭する傍ら、町のクラブでサッカーに汗を流す。
当然スパイクはアディダスだ。
自宅にはケルヒャーの掃除機を始めドイツ製品が溢れかえり、夜はソーセージをつまみにビールを飲みながらテレビでサッカー観戦。
アア、後はドイツ人として生まれなかった事だけが心残りだナァ。

・・・そうはならなかった。
現在、自宅にあるドイツ製品と言えばブラウンの髭剃りとステッドラーの文房具、ファーバーカステルの色鉛筆くらい。
もちろんアディダスのスニーカーは何足か購入したが残念ながら私の足には合わないようだ。
たまに食べるリッタースポーツのチョコレートが数少ない贅沢。
ビールの替わりに発泡酒だし。

何故か？
決して趣旨替えしたわけではない。
今でもジャーマン・テクノロジーを妄信している。
「ドイツの科学力は世界一ィ!!!」である。

ならばナゼ？

・・・それもこれもワーキングプアだからだ。
低収入に喘ぐ私は日々の生活に追われ趣味にお金をかけるゆとりが無かった。
主義主張は脇に置かれたのだ。

イヤゆとりが無かったのは金銭面よりむしろ精神面かもしれない。
自分がワープアであることへのコンプレックスが強かったのだ。

そんな憐れなワタクシメが再びドイツ風味を楽しもうと思い直すきっかけとなった事を次回から書いて行きたいと思う。

Braun シェーバー クルーザースリー シルバー

• 出版社/メーカー: Braun (ブラウン)
• メディア: ホーム&キッチン