今さらだがインテリアをご紹介しよう。

「素」のポロは良く言えば実用性重視、バッサリ切り捨ててしまうと地味一辺倒。
それがどうでしょう、クロスポロのこの軽やかさ。
シートの一部とドアトリムの一部にボディと同色のライムが反映されており、素のポロとは随分と印象が異なる。
いささかやり過ぎの感も無いではないが、この際ポップで素晴らしいと言ってしまおう。

インテリアの一部がボディと同色にコーディネートされるのはこのライムとマグマオレンジだけの特権である。
他のボディカラーを選ぶとインテリアはグレーになってしまう。
マイナーチェンジでライムがカタログから落ちたのは返す返すも惜しい。
そんなに不人気だったのだろうか。
なのでどうしてもライムの中古車が欲しかったのだ。
手頃な価格のタマに巡り会えたのは幸運だった。

一瞥しただけでは見落としてしまうかもしれないが、本革巻きステアリングとサイドブレーキのグリップに注視して頂きたい。
ステッチもライム色の糸で縫われているのだ。
芸が細かいですなぁ。
トヨタと同じように「内職のオバチャン」が一針一針手で縫っているのだろうか。
多品種少量生産が主流となった現代でも自動車メーカーとしては出来るだけパーツの共用率を高めて製造コストを低く抑えたいはずだ。
そんなご時世にもかかわらず、派生モデルであるクロスポロの為にここまでやるとは。
フォルクスワーゲンってのは偉大なメーカーですゼ。
この9Nポロが誕生した時のVWグループの会長はフェルディナント・ピエヒ氏だったと思う。
自動車が好きで好きで大好きで。
そんな御大だからこそクロスポロのような楽しいクルマが生まれたのかもしれない。

見た目の楽しさはもちろん、実用性においても文句の付けようが無い。
すべてのスイッチ類は操作し易く、よく吟味されていることが分かる。
「ココがどうも操作しにくくて・・・」とストレスを感じる事が無いのだ。
マア私の好みに合っているだけかもしれないので話半分に捉えて下さい。

私は生来、精神的なキャパシティが低く、イライラしやすい。
他者に対して非寛容であり、例えばウィンカーを点けずに車線変更する輩を見かけただけでムカッ!としてしまう。
総じて運転中は苛付きがちだ。
なのにクロスポロに乗っていると気分も軽やか。
イライラする事も無く、ニコニコと過ごせてしまう。
ポップなインテリアの効用ここに極まれり。

いやもうベタボレですな。
ドーモスミマセン。